防災のことも考えて

防災のことも考えて

一人暮らしでも災害にはしっかり備えておかねばなりません。地震や台風は一人暮らしであろうがなかろうが同じように襲ってくるものですし、マンション火災が起こらないとも限りません。そんなときに、一人暮らしだからこそ自分で対応できるように、日ごろからきちんと備えておきましょう。

地震への備え

地震への備え 東日本大震災以降、地震への意識はかなり高まったといえますが、一人暮らしの学生についてはまだまだ準備が不十分だという人も多いのではないでしょうか。地震がきたらどうすればよいかを普段から考えておき、いざという時にスムーズに行動できるようにすることが大切です。関東は普段から特に地震が多いところで、比較的地震の少ない西日本から関東に進学して一人暮らしを始めた人は、頻繁に起こる地震に驚くかもしれません。

地震が来たら、まずはドアを開けて出口を確保し、火元の確認。ガスの元栓を閉めて室内のモノが落ちてこないところに避難します。揺れが収まって、建物の倒壊などの心配がない程度ならば問題ありません。避難が必要な場合には常備しておいた避難袋を持って速やかに避難します。避難袋は3日分の水や食料と言われることが多いのですがあまり重くなると身動きが取れなくてよけいに危険なので、丸一日分程度の生活必需品やある程度の現金、親族の連絡先などを入れておきます。市販の避難袋を用意しておくのもよいのですが、使わなくなったリュックなどにペットボトルの水や保存の出来そうな食品を入れてリュックのポケットにある程度のお金を入れたものを避難袋として玄関などに置いておくのもおすすめです。いかにも避難袋というものよりも、違和感なく置いておけますし、とっさに持ち出すこともできて便利です。避難の際にはエレベーターは使わず、階段で降りるようにします。エレベーターに乗っているときに地震に遭ったら、停められる近い階でエレベーターを降りて階段で避難しましょう。

避難場所については小学校などが地域で指定されていますので、引越しをしたらできるだけ早く確認しておくようにしましょう。とはいえ、もちろん絶対にそこでないといけないということはないので、出先で地震に遭遇したら最寄りの避難所に避難しても大丈夫です。 また、普段から携帯電話に災害情報が届くように登録しておいて、避難の際にも必ず携帯電話を持って避難するようにしましょう。実際に、東日本大震災でも災害速報で命拾いした人はたくさんいますし、震災直後の情報が錯綜する中でフェイスブックやツイッターが情報源となり多くの人が助かりました。

火事への備え

火事への備え まず自分の部屋で火の手が上がった時には、まずは迷わず119番で消防に連絡し、火事だということを大声で叫んで近隣の部屋に知らせます。建物の中に非常ベルがあったら鳴らし、廊下に消火器などがあれば消化を行いますが、火の勢いが強い時にはすぐに逃げるようにします。他の部屋から火事が発生した時ももちろん避難は必要です。特に階下の部屋から出火した時には、火の手も煙も上に上がってきやすいので速やかに避難しましょう。階上の部屋が火事の場合にも避難は必要ですが、余裕があるようならば消火のための放水から守るために、濡らしたくないものは浴室などに移動させておくと安心です。入居の契約の時に火災保険には入っているはずですので、契約内容も確認しておきましょう。

火事で最も多い死因は、実は焼死ではなく一酸化炭素中毒です。火事で発生する煙には大量の一酸化炭素が含まれているので、避難するときには姿勢を低くして口元をハンカチなどで抑えながら避難するようにします。煙は炎よりも早く建物に回りますので、火元が遠いからと安心せずに速やかに避難するようにしてください。

台風の備え

台風の備え 多くの地域では、たいてい年に数回は台風の被害を受けます。マンションの場合は比較的安全ではありますが、ベランダの物が飛ばないように片づけたり、しばらく買い物に行かなくても問題ないように食料を多めに買っておいたりといった準備はしておきましょう。ベランダの排水溝が詰まっていたりすると、ベランダに水が溢れて、構造によっては部屋に水が入り込んだりするので注意しましょう。台風は突然の災害ではなくたいてい数日前には予測されているものですので、きちんと準備をして、安全のためにも無駄な外出は控えるようにするべきです。